インド神話と人物の解説で「RRR」をより楽しむ方法

雑記的なもの

今更なのですが、インド映画の「RRR」観て来ました!

最初3時間の映画と聞いて飽きないかな?とか、寝ないかな?などと考えていましたが。
全くそんなことは余計な心配と思える程満足感だらけの映画でした。
ダンスは多くの人がやっているので、ココではインド神話の背景を知り、「RRR」をもっと楽しむ為の記事にしてみました。

観た人は「なるほど! それはそういうことだったのか!」と、
まだ観ていない人は、それはココなのか!と
楽しめると思います。
ネタバレにはしてませんから、気になる人全員に見ていただけたらと思います。

はじめに:「RRR」とは何か?(映画の概要の説明)

https://twitter.com/MovieStar_mag/status/1644174214457622530

「RRR」は、インドのテルグ語映画であり、監督はS.S.ラージャマウリ氏、主演はラマ・チャランとNTR Jr.。この映画は、インドの独立運動とスワミ・ヴィヴェーカーナンダ氏による影響を受けた架空の物語であり、舞台は1920年代のインドになります。物語は、2人の自由の戦士の出会いと、彼らがスワミ・ヴィヴェーカーナンダ氏の影響を受けて独立戦争に参加するまでを描いています。

「RRR」というタイトルは、Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」という意味を持ち、映画のストーリーにも反映されています。この映画は、ビジュアル効果とアクションシーンが充実していることで知られており、インド映画界において大きな話題となりました。

また、この映画はタランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」からも次のような影響を受けています。これは監督のラージャマウリ氏もコメントを出しています。

  • 両作品は、歴史的な時代背景を舞台にしている。イングロリアス・バスターズは第二次世界大戦中のヨーロッパを舞台にしており、RRRは1920年代と1930年代のインドの独立運動時代を舞台にしている。
  • 両作品には、独立運動家や抵抗運動のテーマが含まれている。
  • 両作品は、アクションとドラマの要素を含んでおり、主人公たちは自分たちの使命を果たすために戦います。
  • 両作品には、神話的な要素が含まれており、主人公たちは神の加護を受けているとされています。
  • 両作品は、史実とは異なる展開を取っている。イングロリアス・バスターズは、ナチスドイツの指導者ヒトラーを暗殺する計画を描いており、RRRはインドの独立運動を支える抵抗運動の活動家たちのストーリーを描いています。

参考:イングロリアス・バスターズ予告編

 

インドの神話:ラーマーヤナとマハーバーラタの解説

ラーマーヤナとマハーバーラタは、インド神話の中でも最も有名な物語であり、多くの人々に親しまれています。

https://twitter.com/PrabhasJapanFC/status/1641098099144921089

ラーマーヤナは、ラーマという王子が主人公の物語であり、彼の妻であるシータ王女が誘拐されたことをきっかけに、悪の王ラーヴァナと戦う様子が描かれています。ラーマは弓の名手として知られ、彼の弓矢は神話的な力を持っているとされています。彼はまた、義勇と忠誠心に満ちた理想的な王としても描かれており、多くの人々から尊敬を受けています。

一方、マハーバーラタは、パーンダヴァ王子とカウラヴァ王子との戦いを描いた物語であり、その中心にはアルジュナという強力な戦士がいます。彼は槍の名手として知られており、自分の神話的な能力に疑問を抱いている場面もあります。この物語には多くの戦いが描かれており、馬車には4頭の馬が使われ、戦闘において重要な役割を果たします。

両物語は、戦争や愛、善悪、勇気など、人間の根源的な感情を扱っています。そして、これらの神話はインド文化において非常に重要であり、今でも多くの人々に愛されています。

「RRR」は、このような神話の要素を取り入れた、壮大なスペクタクルな映画として期待されています。物語の中で、主人公たちがどのように神話的な力を用いて戦い、成長していくのか、そのドラマチックな展開が楽しみです。

 

映画の神話的要素:映画が取り入れた神話的な要素やシーンの紹介

「RRR」は、インドの叙事詩である「ラーマーヤナ」と「マハーバーラタ」からインスピレーションを得た映画であり、多くの神話的な要素が取り入れられています。

まず、ラーマーヤナからの影響としては、主人公のラージャムーリーが弓術に長け、敵を倒すために弓を用いることが挙げられます。また、ラージャムーリーと彼の相棒のビームは、ラーマーヤナの主要な登場人物であるラーマとラクシュマナのような関係性を持っています。

一方で、「マハーバーラタ」からは、ビームが槍術に長け、馬車を駆り戦うことが描かれています。また、映画には様々な戦闘シーンがあり、その中には「マハーバーラタ」に登場する戦いや武器を思わせるシーンも存在します。

さらに、映画にはインド神話に登場する神々が多数登場します。たとえば、ラージャムーリーはシヴァ神を崇拝しており、シヴァ神のトライデントを象った武器を使います。また、映画には、火の女神アグニーシュワラ、風の神ヴァーユ、水の女神ガンジャなど、様々な神話的な要素が取り入れられています。

最後に、映画のクライマックスには、インド神話に登場するラージャシューイヤ(闘牛王)の物語が再現されます。ラージャムーリーとビームは、2頭の闘牛を倒すために戦います。このシーンは、伝統的な闘牛祭りであるサンクランティにちなんでいます。

「RRR」は、多くの神話的な要素が取り入れられた、壮大なスペクタクル映画であることが分かります。これらの要素は、映画の物語を豊かにするだけでなく、インド文化や神話に興味を持つ観客にとっても楽しめる要素となっています。

 

映画の歴史的要素:映画が取り入れた実在の人物モデルの紹介

主人公の2人は次のインドの歴史上の人物であり、英雄である人物を元にしているようです。
この2人は歴史上では一緒に活動することはありませんでしたが、もし一緒に活躍したら!
こうなったであろうという歴史改変ものでもあります。

アッルーリ・シータラーム

アッルーリ・シータラームは、インドの独立運動時代に活躍した、アンドラ・プラデーシュ州出身の独立運動家であり、ジャーナリストでした。彼は、ブリティッシュ・インド政府に反対するための活動を行い、インドの独立に貢献しました。

アッルーリ・シータラームは、1920年代から1930年代にかけて、非暴力的な抵抗運動を展開し、インドの独立を支援しました。彼は、新聞や雑誌を通じて、ブリティッシュ・インド政府の不正を暴露し、民衆を結集するために活動しました。また、彼は、ムスリムの若者たちを指導し、彼らを独立運動に参加させました。

アッルーリ・シータラームは、インド独立運動のリーダーの一人として、その活動で多くの人々から尊敬されています。1931年にイギリスによって逮捕され、死刑判決を受けました。彼は、同年11月16日にアッラーハーバードの刑務所で絞首刑に処されました。彼の死後、彼の功績を称えて、アンドラ・プラデーシュ州の都市カーキナーダには、アッルーリ・シータラーム・スメール・アーティスツ・トレーニング・アンド・プロダクション・インスティテュートが設立されました。

 

コマラム・ビーム

コマラム・ビームは、インドの独立運動時代に活躍した、アンドラ・プラデーシュ州出身の独立運動家であり、共産主義者でした。彼は、広く知られた独立運動の指導者の一人であり、マルクス主義に基づく反政府活動を行いました。

コマラム・ビームは、1920年代から1930年代にかけて、インド共産党の創設に参加し、ブリティッシュ・インド政府に反対するための活動を行いました。彼は、広く知られた共産主義のリーダーであり、独立運動と社会主義の運動を同時に進めることを提唱しました。

コマラム・ビームは、非暴力的な手段だけでなく、武力闘争も行うことを提唱しました。彼は、カリミポーシ地方の部族と共に反乱を起こし、ブリティッシュ・インド政府に対するゲリラ戦を展開しました。彼の活動は、後に「テルグーの春」と呼ばれ、独立運動に多大な影響を与えました。

彼は、1948年にアンドラ・プラデーシュ州でインド軍によって射殺されました。彼は、反政府ゲリラ戦を行っていた時に、インド軍に包囲され、最後まで抵抗しました。彼の死は、彼の支持者たちにとって、大きな悲しみと憤りを引き起こしました。独立運動の英雄として、多くの人々から尊敬されています。彼は、インド共産党の創設者の一人として、その思想と活動に大きな影響を与えました。

 

映画の主要登場人物:アルラム、ラーマ、シータ、コマラム・ビーム、ジェニファーの紹介と役割についての説明

「RRR」には多くの主要登場人物が登場します。以下は、主要登場人物の紹介と役割についての説明です。

  • アルラム:南インドの自由の戦士であり、アルラムは映画で反乱軍のリーダーとして登場します。彼は、植民地政府に対して戦うために、自らの民族のために尽くし、自由を求めるために立ち上がった勇敢な男です。
  • ラーマ:ラーマは「マハーバーラタ」に登場する英雄の1人で、映画の中では北インドの戦士として登場します。ラーマは、彼の弓の腕前で知られており、映画の中で重要な役割を果たします。
  • シータ:シータはラーマの妻であり、映画の中でラーマとともに登場します。彼女は、美しく知られ、愛される女性であり、映画のストーリーにおいて、ラーマにとって大切な存在となります。
  • コマラム・ビーム:コマラム・ビームは、映画の中で南インドの戦士として登場します。彼は、ビームという名前の怪力男であり、4頭の馬が引く馬車を自在に操ることができます。また、彼はジェニファーに恋をし、映画のストーリーにおいて、彼女を守るために戦います。
  • ジェニファー:ジェニファーは、映画の中でアルラムとともに南インドの反乱軍を指導する女性として登場します。彼女は、美しく強い女性であり、コマラム・ビームに惹かれる要素を持っています。

以上が、「RRR」の主要登場人物の紹介と役割の説明です。それぞれのキャラクターは、映画のストーリーの中で重要な役割を果たし、壮大なスケールの物語を創り出します。

 

まとめ:「RRR」を楽しむために知っておきたいインドの神話や人物についてのまとめ

どうですか?
前述の通り「RRR」は、インドの歴史、神話に根ざしたエピック・アクション映画であり、いかにインドの神や人物をてんこ盛りに取り入れているのがわかります。なので、インド人が見るとムネアツな内容になっているのもわかります。

観られた方はあのシーンや、このシーンが思い浮かんだことでしょう。

まだ観てない方は、それらがどこに盛り込まれているのか?探しながら観ると楽しめると思います。

同様日本にも良い神話があるので、それを元にしてこういう改変映画ができても楽しいんだろうな!とおもいました。

最後に、ジェニファーは、映画の中でコマラム・ビームが恋をする女性であり、物語の中で重要な役割を果たします。彼女のキャラクターは、映画製作者たちが新たに創作したもので、彼女の物語はインドの神話や叙事詩とは直接関係はありませんが、映画の中での役割は重要なものです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

楽しんで頂けていれば幸いですね。

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